ユーキャン診療報酬事務の合格体験談

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1.35歳現場男子の診療報酬事務資格取得体験談

写真はイメージです初めまして。建築関係の仕事をしている35歳男性です。北部九州の現場が主です。
建設関係の仕事は、住宅となると100年ほどもつので、1度建てるとその現場に仕事はありません。この職業で長くやっていけるのかと不安になってきた時に、通信講座の新聞広告を偶然見つけました。

合格証私は大学受験をしてからは全く勉強をしていません。資格も経験もないような私を雇ってくれるような職場は今の職種しかないのではないだろうか?そう考えると、年をとってもできる仕事に、資格を取って転職したいと考えるようになってきました。新聞に入っていた通信講座のパンフレットを見て私が選んだのは、調剤薬局事務・医療事務・介護事務です。この3つは人間が生きていく上で必ず必要なのでまず無料で資料請求をして資料を見てから決めることにしました。

届いた資料を早速見ると、調剤薬局事務と医療事務は似たような資格で、医療事務の資格を取るステップとして、調剤薬局事務の資格を取る人もいるとの事だそうです。それならばどちらもとってやろうと思い、調剤薬局事務から挑戦することにしました。自分に取れない資格はないという強い気持ちを持って通信講座の申し込みをしました。

2.「受付・会計」ともう一つ大きな仕事が「レセプトの作成」
3.目指している職業に就いた時の自分をイメージする
4.建設現場の若い兄ちゃんが勉強していた環境
5.東大生がやっていた勉強法
6.薬の種類、体内での薬の働き、投与方法、販売を学ぶ
7.保険調剤の項目で苦手意識が芽生える
8.在宅でも会場でもテキストを見ながら受験できる
9.“レセプトの作成”でつまずく人が多い
10.調剤レセプトの調剤報酬点数の加算料の欄
11.返却された添削課題で必ず行ったこと
12.なぜ調剤薬局事務教材でわざわざ法令集を付けているのか?
13.まだ履歴書の資格欄に「調剤事務管理士」は書けません
14.調剤事務管理士の技能認定試験問題の難易度
15.調剤事務管理士の求人・就職状況
16.就職活動、と言っても履歴書のネタ作り
17.実務につかなかったけど役に立っている資格

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2.「受付・会計」ともう一つ大きな仕事が「レセプトの作成」

調剤薬局事務の仕事内容ってなんだろうとそこからのスタートです。処方箋の受付など…?私が見た求人広告にも、「仕事内容:調剤薬局の受付」としか書いてありません。

以前調剤薬局に行っても、受付の人が何をしているかを気にしたこともなかったです。この調剤薬局事務の資格、AKB48の横山由依さんもユーキャンの調剤薬局事務講座で取られたようです。

彼女も私と似たようなことを考えていたのかもしれません。

いつまでもアイドルさせてもらえるんだろうかと。仕事をしながら資格を取る、なかなか根性のいることです。誰でもできることではありません。

教材がついに届きました。親切なことに私の最初の疑問、調剤薬局事務の仕事内容が書かれた冊子が入っていました。「受付・会計」ともう一つ大きな仕事が「レセプトの作成」です。

レセプトとは、薬局が行った調剤において、保険者への請求額や患者の負担分を計算した書類です。調剤レセプト=調剤報酬明細書と言います。要するに請求業務です。

最近までレセプトは手書きだったようですが、近年パソコンを使ってのレセプト作成が広まっているようです。

ということは、調剤薬局事務の仕事をするにはパソコンもできたほうがいいということです。当時私はパソコンを持っていませんでした。

仕事で使うかもしれないなら買うしかありません。調剤薬局事務の勉強の息抜き程度にパソコンの勉強もしました。ほんの一か月前まで、まさかパソコンを買うとは夢にも思っていませんでした。

次に、勉強を始める前に読む冊子というのを読みました。これからの流れが大まかに書いてありました。

私が始めたのは5月初めのころでした。4か月で合格が狙えるようになれるので、9月の試験を目標にできることが分かりました。

教材で届いた主なテキストは2冊です。私は4カ月もかからないんじゃないかと思いました。

調剤薬局事務は一年に6回試験があります。それなら、7月の試験を目標とすることに決めました。

次があると考えるとどうしても甘えて、また今度、また今度となっていつまでも合格できないような気がするからです。男なら一発勝負ということです。

調剤薬局事務の資格は、子育ての合間に少しずつ勉強して合格された主婦の方もいるそうです。

育児、家事、勉強をすべてクリアなんて、私も負けられないなといういい刺激を貰いました。やはり勉強をするには“やる気をいかに出すか”に懸かっています。

「勉強が難しいんじゃない、やる気を出すのが難しいんだ。」これは私が学生のころに悟ったことです。

3.目指している職業に就いた時の自分をイメージする

病院内

少し話は外れますが、私は適当に調剤薬局事務の資格を選んだわけではありません。物心ついたときから病弱で、特にぜんそくがひどく、祖母に連れられよく病院に行ってました。

病院の先生が嫌いだったから(先生が私に注射を打つかどうか決めていたので)あまり行きたくなかったことをよく覚えています。

診察、注射等が終わって、会計時に処方箋をもらったら帰られることを知っていたので、あの“紙”を見たらホッとしていました。

“紙”を持って行くのは私の仕事でした。病院の隣にある調剤薬局に行き、受付の人に“紙”を渡してソファーに座って待つ…病院から離れられる嬉しさを感じる時間でした。

中学生の頃にはたまに病院に行く程度になりました。受付の人たちは、大きくなった私に対しても5,6歳頃と同じような話し方でした。

いつまでたっても「○○ちゃん」と私のことを呼んでいてかわいがってくれました。そういうことで、調剤薬局には小さい頃のいい思い出があったんです。

目指している職業に就いた時の自分をイメージするのは大切だと思います。

これもやる気につながってくるからです。しかし私は当時大工をしていたので、全くかけ離れています。

ほこりや木くずにまみれて力仕事をしている私が、白衣を着て処方箋を貰って薬を渡したり、パソコンに向かったり、ちょっとイメージできませんでした。

たまには私みたいなタイプの受付がいてもいいんじゃないかというように考えることにしました。

私ほど病院と調剤薬局に行った回数が多い人はそうはい無いのではないでしょうか?患者さんたちの気持ちはどの受付の人よりも私の方がよくわかっているはずです。

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4.建設現場の若い兄ちゃんが勉強していた環境

私の場合は車で通勤していたので、「移動中にちょっと勉強」というわけにはいきませんでした。

だから主な勉強時間は、昼休みと仕事から帰ってきてから寝るまでの時間でした。私は昼ごはんを食べない習慣なので、約1時間勉強できました。周りの人たちの反応がおもしろかったです。

私はいわゆる“建設現場の若い兄ちゃん”の外見をしているのに、本を見て勉強をしているので相当不思議な奴だと陰で言われていました。

たまに話しかけてくる人がいましたが、私の話を聞いて、人間見た目で決めるべきじゃないということが初めて分かったと言ってくれました。

昼休みは周りにたくさん人がいるので、あまり集中して勉強できる環境ではありませんでした。

昼からの仕事の流れとテキストの内容を交互にぼんやり考えたりとかで、しないよりはましという程度でした。

通常、仕事をしながら資格の勉強をしている人たちは平日に数時間ずつして、日曜日(もしくは休日)に多くて半日ほどするようです。

私は日曜日も仕事をしている日が多く、まとまった時間もありませんでした。社長は、休みたかったら事前に知らせてくれたら休んでいいと言ってくれました。

しかし私は、みんなと同じ時間仕事をして、資格を取るのがかっこいいことだと言って休みませんでした。

仕事から帰ってきて明日の支度まで終わらせたら、大体9時ごろになります。それから毎日3時間前後勉強していました。

ソファーか椅子に座ったまま、電気をつけたまま毎日寝ていました。このときから変な癖がついて、今でもほとんど布団やベッドでは寝ません。

集中していないとテキストの内容が頭に入らないかもしれませんし、寝付くまで勉強していても無駄かもしれません。

よくそういう話を聞きますが、私は違うと思います。難しくて分からなくても、眠くても、専門用語を目で追っているだけで少しずつ頭に入ってくると思います。

なるべく眠くならないように台所まで飲み物を飲みにいったり、顔を洗いにいったりはしていました。と言っても、最低3時間は寝るようにしていました。仕事が一番大事ですから。

病院入口

5.東大生がやっていた勉強法

私が高校生のころに読んだ本で、詳しいタイトルは覚えていませんが、“東大生がやっていた勉強法”というのがありました。

高校生当時その中のいくつかを実践していました。今回の資格の勉強に際しても実践しました。意外なことで、私がお勧めしたいのが、筆記用具とノートについてです。

筆記用具は安価で中が透けて見えるタイプでお気に入りのボールペンを使います。

ノートは普通の大学ノートでなるべくページが少ないタイプを使います。

そして、使い終わったボールペンとノートは取っておきます。理由は、ボールペンのインクがなくなっていくのが見えるうえに、インクがなくなったボールペンを見ると達成感が出ると言うことらしいです。

ノートも同じです。自己満足の類なんじゃないかと思って始めましたが、しばらくして引き出しの中に転がっている、インクが空のボールペンが何本もあるのを見ると思わずニヤッとしてしまいます。

もしなんらかの授業を受けられている方がいるならば、先生の板書したものを写す時もボールペンを使用した方がいいらしいです。

ボールペンだから間違えたら消せない→注意して写すようになる(集中して授業が受けられるようになる)→ボールペンが空になる(達成感が出る)…こういうことです。

勉強道具も環境もいかに快適にストレスを感じずに準備できるかにかかっています。ここまでできたらはっきり言って勉強が苦痛じゃなくなります。

日課になると言うか、新聞を読むのとそう変わらないと思います。

その代りに目標はきっちり決めておきます。○月までにここまで終わらせて、○月の試験を受けるという風に。

全く今までに聞いたことがない専門用語がたくさんある資格の勉強です。

意味が分からないどころか読めない漢字も出てきました。私は漢字が苦手なわけではありません。傍らに辞書を置いていますが、これが苦痛でした。

そんな感情も漢字の読みも意味もまとめてノートに書いていました。後でノートを読み返した時に、なにイライラしながらやってたんだろうと思い出し、忘れにくくなると思います。

勉強に直接関係ないことも書いていたので、日記感覚でノートを使っていました。後から見直すと、「何書いてんだろう、こいつは(笑)」という箇所がいくつもありました。

6.薬の種類、体内での薬の働き、投与方法、販売を学ぶ

調剤薬局事務の学習内容は大きく分けて二分野に分かれます。一つが“調剤薬局事務の基礎知識”で、もう一つは“調剤レセプトの作成”です。“調剤薬局事務の基礎知識”の中でも二分野あります。

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1章、薬理・薬剤学
薬の種類、体内での薬の働き、投与方法、販売などを学びます。

2章、保険調剤
医療保障制度や後期高齢者医療制度などを学びます。

1章についてはまだ身近な内容なので興味を持てます。調剤薬局でもらえる薬(医療用医薬品と言います)の袋に書いてある内容です。

特に私が子供のころに、用法の“食後と食直後と食間”ってどう違うんだろうと考えていたのを思い出しました。その後確か、薬局か病院の誰かに聞いて納得したのを覚えています。

“頓服(とんぷく)薬”というものがありますが、なぜ袋には“とんぷく”がひらがなで書いてあるのか、とかいろんなところに興味を持っていました。“とんぷく”という漢字がないからと当時は思い込んでいました。

さらに私は、サプリメントや健康補助食品にはまっていた時期があります。

月に何度もドラッグストアに見に行って、いろんなものを買って試していました。ビタミン剤、青汁、プロテイン、健康茶などです。今現在も続けているものもあります。

それだけ薬になじみがある私だからこそ、すんなりこの分野に入っていけたと思います。

例えば近年よく聞く“ジェネリック医薬品”とか、アニメなんかに出てくるような“毒薬”も学びます。普通の人は何とも思わないかもしれません。

私にとってはそれが興味をそそる単語でした。薬のことを学ぶといっても、薬剤師を目指しているわけではないので事細かに覚える必要はありません。

生物も法律も学んだことがない私でも簡単な内容で、この分野の1章は何もつまずくことはありませんでした。

通信講座のテキストの1日分をザーッと読んで、すぐにその単元の問題集を解いていました。

(このユーキャン通信講座の教材の中に問題集も入っているのです。)もちろん全問は解けません。

そして、今度はしっかりテキストを読みなおして、もう1度問題集をして、答え合わせ。最初のころはこんな流れで進んでいました。

7.保険調剤の項目で苦手意識が芽生える

“調剤薬局事務の基礎知識”の2章、“保険調剤”は私が苦手なジャンルです。様々な保険について学びます。

保険外併用療養費制度とか、公費負担医療制度とか全く聞いたことがない言葉が多く出てきます。

私だけではなく大半の人は聞いたことがないと思います。今までのようにテキストをすらすらとは読めなくなりました。

漢字がたくさん並んだだけで読む気がなくなってきます。何度も言いますが漢字が苦手なわけではありません。

保険が苦手です。もっと普段から国民健康保険とか勉強しておくべきだったと思いました。

私は祖父母と一緒に暮らしているので、後期高齢者医療制度も介護保険(調剤薬局事務でもほんの少し学びます)も無関係ではないので、保険にふれる機会はあったんです。

後悔してても始まらないので、テキストは今まで通りザーッと読んでしまって、テキスト内のチェックポイントと問題集の問題と解答を丸暗記することにしました。

意味は分からなくてもそのうち理解できるだろうという算段です。こんな勉強法が正しいとは思いませんが、“保険”という言葉に拒絶反応を示している私にはこれしかないと思っていました。

もし1レッスンずつ完全に理解するまでテキストを読んでいたら、何倍も時間がかかっていただろうと思います。

1章で時間がかからなかった分、この2章に時間をかけても構わなかったんですが、とりあえず先に進んでどうしても気になったら戻ってくることにしました。

苦手な分野に時間をかけて、やる気がなくなるのを避けたいと思ったからです。

それにこの短期間に苦手を克服するのは無理だと決断しました。処方箋の記載事項には保険に関する内容もあります。

もちろん調剤レセプトにもあります。薬や保険に関しての知識も必要ですが、調剤薬局事務の一番の仕事は、調剤レセプトの作成です。

1か月分の患者さんの処方箋から、いかにすばやく正確に作れるかが大事だそうです。

接客の合間に作成しているらしいですが、患者さんの対応に追われ、未作成の調剤レセプトがたまっていくこともあるそうです。

締め切り前1,2週間だけ、臨時でパートを雇う調剤薬局もあるぐらいです。こういった経緯から短期間のパートが募集されているので、この資格は人気があるんだと思います。

調剤レセプトが作成できる程度の知識があれば、深入りした薬や保険の知識は必要ないと思います。そう自分に言い聞かせて次に進むことにしました。

2階から眺める

8.在宅でも会場でもテキストを見ながら受験できる

この調剤薬局事務の資格の試験(調剤事務管理士技能認定試験といいます。

通信講座とは別に試験があります)は、会場試験か在宅試験のどちらか選べます。合格ラインが違います。在宅の方が1割ほど高かったと思います。

試験は学科試験と実技試験に分かれています。この1分野の内容は実技試験(調剤レセプトの作成)のベースとなるうえに、学科試験の問題になります。1分野は近年の学科試験で全体の半分もでていませんが、在宅試験の場合8割ほど正解しないといけません。結構高いですよね。

しかし在宅でも会場でも、試験中テキストを見ても構わない決まりなので、不正解は絶対許されません。

試験の問題を見て、「この問題は確かテキストのレッスン○に載ってたな」とすぐにピンときたらもう正解も同然です。

テキストを見ていいからです。問題の意味が理解できて、すばやく正確に解答を探せれば全く問題ありません。

私が何度も書いている、“深い知識はいらない”というのはここにもつながっているんです。“広く浅く”テキストを何度も読み返せば大丈夫だと思います。

私は少々慎重派なのでそこそこ頑張りました。小テストと問題集に出てきた箇所は、テキストに目印をつけていました。

数分とかちょっとした空き時間に、そこだけ目を通したりしていました。2回以上間違えた問題はノートに、1問につき1ページぎっしり問題と解答を読みながら書きました。

そのとき間違えた言い訳や感情も書きました。この作業中にうっかり寝てしまうことが多かったです。

朝起きてノートを見ると読めない字が書いてあることもありました。私のように普通に暗記するのが苦手な人にはお勧めします。

言い訳や感情を書くのがポイントです。私は同じ資格の取得を目指している人たちに、合格して欲しくない訳ではありませんが、客観的に見ても、こんなに頑張る必要はないです。

私は周りの人たちにストイックだとよく言われます。1分野はそれぐらいでいいと思います。2分野で頑張ればいいんです。

9.“レセプトの作成”でつまずく人が多い

2分野“調剤レセプトの作成”は、大きく分けて2章あります。

1章、調剤報酬の算定
薬局の行った調剤に対する報酬を点数で計算する方法を学びます。

2章、調剤レセプトの記載要領
調剤レセプトの記載事項や様式などを学びます。

点数で計算するというから、いろいろな項目に点数が付いています。例えば、処方箋の受付1回で40点とか、とんぷく薬は○○点とか決まっています。

テキストでは一か所にまとめて書いてあるわけではありません。最初は付箋をそのページごとに貼っていましたが、ノートにまとめて写すことにしました。ノートの表紙裏に書くと、すぐに開きやすく、全項目の点数も書いてあるので少しは楽になりました。

よく出る項目の点数は覚えられますが、めったに出ないような項目でいつも「何点だったっけな―、レッスン何だったかな?」となって、付箋のところを開くと何度もチェックした痕跡を見てがっかりしていました。

結局のところ、試験までに覚えていない項目の点数もたくさんありました。

実際、医療事務も調剤薬局事務も、仕事でレセプトコンピューターというパソコンのソフトを使っているそうなので、何が何点という風に覚えていなくても大丈夫のようです(項目さえ打てば点数が出るソフトらしいです)。

この分野を勉強すると、調剤レセプトを手書きで書けるようになるので、何度も練習しているうちに必ず出てくるような項目はいつの間にか覚えてしまうと思います。

2分野の1章もサッといって構わないと思います。次の2章をしっかり勉強して、調剤レセプトを書く練習をしながら「なぜこうなるのか」というのをテキストに戻って読み返すの繰り返しを重点的にしました。

調剤レセプトが完璧に書ければ、2分野はほぼ完璧だと思います。

医療事務関係の資格の勉強では、この“レセプトの作成”でつまずく人が多いようです。

本番の試験では、全内容の中からの選択問題と調剤レセプトの作成問題が出ます。

両問題とも8割以上正解しないと合格しません(合計点が8割を超えていても、どちらかが8割を超えていない場合、不合格になります)。

だから調剤レセプトの作成の練習に時間を費やすのが先決だと思います。その時に必ず見るページはノートにまとめて書いた方がストレスになりませんし、無駄な時間を使わずに済みます。

10.調剤レセプトの調剤報酬点数の加算料の欄

私はテキストに載っているレセプトを写すことから始めました。処方箋を見て、それにそって調剤レセプトを作成するのが普通です。

しかし処方箋を見て考えても、少しも書けそうな気がしません。だからとにかくそのまま写すことだけしていました。

当時、調剤薬局事務の勉強の仕方を何かで見たんですが、処方箋を見て自分なりに書けるところだけでも考えて書くのが上達するコツ、とありました。

少しでもできる人ならばその方法でいいかもしれませんが、全く書けない人は時間ばかりが過ぎていくと思います。丸写しでも私はいいと思います。分からないなりに流れに乗るというか、流れをつかむというか…。

調剤レセプトの作成は時間をかけてでも確実にいきたいところです。この分野を始めたころは、1日に1問分の調剤レセプトを丁寧に書き写していました。

写した後、一か所ずつ復習をします。その箇所のテキストを読み返す。そこに印をつける。この繰り返しです。

私は1度チェックしたところを大きく丸で囲んでいました。同じ箇所をもう1回チェックしたら2重丸にして、またチェックしたら3重に。私はこの作業が好きでした。

テキストの中の何重にもなった丸を見て、自分が情けなくなるのをばねにして、もう絶対この箇所をチェックしないでいいように何度もノートに書いていたことが楽しめたからです。

それに、試験前に全テキストを見返す時にパラパラとページをめくっていっても丸印が目立つので、自分がどこを覚えられなかったかが確認できるので便利だと思います。改めてテキストを見ると結構丸印が付いていました。調剤レセプトはいろんな種類を何度も書かないとすばやく正確に作れないと思います。

調剤レセプトの中の調剤報酬点数の加算料の欄が私は苦手でした。

時間外・休日・深夜加算が調剤基本料だけでなく、分割調剤の欄すべてに加算されるのを忘れていたことが何度かありました。こういう間違い、私だけではないと思います。

余談ですが、私はイメージとして、“残業してもらっての車の修理”を思い浮かべました。

工賃(調剤基本料)に時間外料金が発生するのは分かります。しかし、車の部品(分割調剤)にも時間外料金がつくのはおかしくないですか?こうイメージしていたので余計に分からなくなっていました。

注射針

11.返却された添削課題で必ず行ったこと

通信講座の教材の中に調剤レセプト用紙が50枚一緒に入っていました。

最初に見たときは全部使ってしまうだろうと思っていました。テキストに例題が10問ほど、問題集・添削課題の数問で、結局全部で用紙を15枚ほどしか使いませんでした。

割と簡単な問題の時はノートに書いていたからです。仕事の昼休みには、問題の処方箋と解答の調剤レセプトをただひたすら見比べていました。

この時だけ筆記用具は使っていません。基本、テキストを読むときも鉛筆を握っていました。小さな声で読みながら、文章を目で追いながら、鉛筆でたどっていくという形です。口、耳、目、手をすべて使うやり方です。

少しでも楽しく飽きないような勉強の仕方を、自分なりに考えた方がいいと思います。勉強をするより、仕方を考える方が先です。

単にテキストを目で追うだけの読み方より眠くなりにくいという利点もあります。調剤レセプトの書き方まででとりあえずテキストは終わりです。

1分野終了時、2分野の途中、2分野終了時の計3回添削課題がありました。私は添削課題が採点して返却されるのが楽しみでした。

この通信講座を受けている仲間がいること、採点してくれる講師がいることを再認識できるからです。

普段部屋で一人で勉強しているとそんなことも忘れてしまいます。

添削課題は3回とも私は合格点を超えましたが、復習はいつもよりもしっかりやりました。返却されて復習をして、もう1度同じ添削課題をしていました。

毎回3回は解いていました。そんなにテキストの内容が多くない資格だから、何度も繰り返し復習することができたんだと思います。

もっと勉強する内容が多かったらしてませんね、多分。添削課題は少しレベルが高い問題になっているので、これが合格できないことには本試験も合格できないと思います。

家に帰ってきて添削課題が帰ってきていると開けるまでドキドキしていました。まるで合格発表のように感じていました。

解答用紙に講師のアドバイスが書かれる欄がありましたが、ほめられているコメントを見てにやけていました。

調剤薬局事務の試験に限ったことではありません。学生時代の定期テストの時も結果が帰ってくるのが楽しみでした。楽しかった学生時代の思い出も蘇りました。

12.なぜ調剤薬局事務教材でわざわざ法令集を付けているのか?

通信講座のテキストはとりあえず終わってしまいました。テキストに沿って作られた問題集も終わりました。後は復習だけですが、1冊全く使わなかった冊子があります。

これまでだけではなく、通信講座の終了試験も調剤事務管理士試験が終わっても結局使いませんでした。もしかしたら私だけかもしれません。

資料集という名の(ほぼ)法令集です。少し開いてみましたが、書いてある文章がとっつきにくい印象を受けました。

こういう書き方しかできないわけではないと思います。もう少し分かりやすい表現だったら読みやすいと思いますが、これは法律全般に言えることです。

私は現在、別の資格試験に向けて法律を勉強しています。簡単な内容の法律でも、難解な言葉と表現で分かりにくく書かれています。法律の中で生きているのに、法律を読んでもスッと理解できない人が多いと思います。

調剤薬局で事務員として働くようになっても、この資料集を使わないと私は断言できます。

私はこの意見(偏見かもしれません)を軽く優しく書いて発行元に送りました。返事はありませんでしたが。テキストに出てくる重要な法律は、その法律のイメージをイラストで描いていました(下手なイラストぐらいがちょうどいいです)。

勉強でイラストを描くなんてあまりしないので、言葉で覚えるよりも記憶に残りやすいと思います。

テキストに少しずつ法律が出てくることは構わないんですが、調剤薬局事務の教材でわざわざ資料集(法令集)を同梱するのはおかしいと思います。資格の取得に全く関係ないんです。

もし同じ通信講座をしている人がいるならば、資料集は使わなくていいです。いち早く合格する知識を身につけるのに全く必要ありません。

補助的な役割のためだろうとは思いますが、発行元には考え直してほしいです。「本当に使わなくていいのか?」今、当講座を受けている人は迷われるかもしれません。

しかし私は何の問題もなく合格できました。資料集の批判ばかりしましたが、合格に向けて少しでも時間と労力を使わなくて済むように私は助言したつもりです。
救急車

13.まだ履歴書の資格欄に「調剤事務管理士」は書けません

当講座の添削課題は3回分ありました。そのあとに通信講座の修了認定試験がありました。

第3回の添削課題と修了認定試験は、処方箋を見て実際に調剤レセプトを作成する内容です。

どちらも3問ずつあります、というのはその後にある調剤事務管理士の技能認定試験も実技試験として3問あるからです。

第3回の添削課題までで私はもうすることがなくなるぐらい復習をしてしまいました。

修了認定試験の問題は少し難しいぐらいでしたが、テキストと問題集をしっかり勉強していたので簡単に解けました。

はっきり言って、こんなに勉強したのは大学受験前以来です。仕事から帰ってきて、時間をできる限り節約して、深夜12時過ぎまでして、いつのまにか寝てしまうほどしていました。寝る時間も削っていたので、会社の車で通勤時(私は運転をしていなかったので)毎日うとうとしていました。

ここまでしなくていいとは思っていましたが、確実に1回で合格したかったので全く手を抜きませんでした。

それでも、“修了認定試験”という名前に少し緊張した感はありました。私がこういった試験を受けた経験がないからでしょうか?

添削課題もとりあえずノートに書いて、もう一度解くときに解答用紙に書いていました。改めて勉強用のノートを見返すと、3回分の添削課題のところにはいろんなこと(その日の日記やらその時の感情やら)を書いているのに、修了認定試験のところは“普通に”解答だけを書いていました。それが当たり前なんですけどね。

自分で言うのも何ですが、久しぶりにがんばったので修了認定試験が返却されてきて封筒を開けてみたときは本当にうれしかったです。

通信講座はこれで完全に終わりました。修了認定試験の復習がありますが、もう勉強し尽くしています。後は覚えたことを忘れないようにと、よく間違えた箇所とを、テキストとノートをパラパラめくってながめていました。

技能認定試験は受けなくてもいいんですが、ここまできて受けない人はいないと思います。十分に調剤レセプトが作れる実力は身についているはずです。もちろん調剤薬局で調剤レセプトの作成ができると思います。

しかし、修了認定試験に合格したからと言って、資格を取得したわけではありません。通信講座が終了しただけです。まだ履歴書の資格欄に「調剤事務管理士」は書けません。

14.調剤事務管理士の技能認定試験問題の難易度

技能認定試験は申し込むと試験問題到着日に届けられます。試験問題は解答用紙と一緒に提出します。問題が届いてから5日以内に提出するきまりです。

しかし、試験に時間もかかった記憶もありませんし、特別頭をひねった記憶もありません。

試験問題は通信講座の修了試験と変わらないか少し簡単なぐらいの問題でした。

実技試験はある程度のパターンを知っていれば何とかなりますが、学科試験として全範囲からの択一式問題(10問)が曲者です。

問題集と第1・2回目の添削課題で結構いろんな問題を解いてきているので、その復習を中心に勉強しました。短期間にまとめて勉強する方が合格しやすいです。覚えられなくても、試験の時にテキストを見ても構わないです。

問題を解いてしまった後はいつも通りに見直しをして、封筒に入れました。ただいつもと違いポストに投函する時に手を合わせました。

全ての添削課題の点数がよかったので自信はありましたが、最後は神頼みです。あとは約1カ月後の結果発表が郵送されてくるのを待つだけです。

そういえば、技能認定試験を受ける前に通信講座の修了認定証が届きました。私は賞状の類をあまり貰ったことがないので嬉しくなって、すぐに額縁を買いに行って部屋に飾りました。こうしてでもモチベーションが保てるならばいいことだと思います。

勉強を始めて、この技能認定試験を“受けるまで”(“合格するまで”ではありません、受ければ必ず合格するものだと信じていたからです)やる気を持続するためには必要なことです。

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どちらかというと、この修了認定試験の結果が入った封筒を開けるときの方が緊張しました。封筒を開けて賞状の縁が見えて安心した瞬間を今も覚えています。

15.調剤事務管理士の求人・就職状況

もちろん技能認定試験の結果が入った封筒を開けるときも結構緊張しました。今日は届いているだろう、今日こそ届いているだろうと、毎日心待ちにしていました。

予想よりも遅く、私が仕事に行っている間に届いていました。帰ってくると、私と同じぐらい祖母も緊張して待っていました。

母は私が開けるまで黙っていましたが、封筒の透明になっている部分からのぞいていて結果を知っていたようです。自信があったとは言え、やはり合格という字を見るまでは安心できませんでした。

私がやっていた勉強法で間違っていなかったんだということと、そんなに頭は衰えていないということでホッとしました。

調剤薬局の事務という今の私の職業とかけ離れた資格を1から勉強して取得できたことで、私はどんな資格でも取れるという自信につながりました。

せっかく調剤事務管理士の資格を取得したので、求人情報紙や求人サイトで調べてみることにしました。近隣の県でもいいから、なるべく家から近い範囲を調べましたが、残念なことに少なかったです。

私が住んでいる市の募集件数は2件で、そのうちの1つは午前中だけのパートでした。

ハローワークに問い合わせたところ、調剤薬局の事務は結構人気があるので、募集が出たらすぐに応募が殺到し、競争率が高くなり、結局経験者でベテランの人が採用されるというのを聞きました。

私の町は田舎だから仕方ありません。今2件残っているのも運がいい方だと言われました。隣の県を調べると10件ほどありました。調剤レセプトの作成が大体分かってきた頃から求人情報を見ていればよかったのです。

もし採用条件に有資格者と書いてあっても、今勉強しているということと、技能認定試験をもうすぐ受けることを履歴書に書けば分かってもらえるはずです。

しかし、実務経験がある方、と書いてあったら難しいかもしれませんが、人柄で選ぶことが多いようです。

看板

16.就職活動、と言っても履歴書のネタ作り

とりあえず履歴書を送るだけでもいいという気持ちで、2件応募することにしました。

1つは40kmほど離れた調剤薬局事務の正社員、もう1つは近くの病院の事務でこちらも正社員(もちろん医療事務の募集でしたが、未経験者も可とあったので、レセプトを少しでも知っているから全くの素人よりはましだろうという私個人の解釈で決めました…)です。

どちらも可能性はないに等しいことは分かっていましたが、履歴書を送ってみないことには何が起こるかわかりません。

こんなに履歴書で考え込んだことはないぐらいに自己PR欄のネタを考えました。そういうことぐらいしか私にはどうすることもできません。

詳しい内容は恥ずかしくて思い出したくないんですが、自己管理と体力には自信があること、これからいろんな資格を勉強していこうと考えていること、健康マニアであること、知らない人からよく話しかけられるほど声がかけやすいタイプであること。趣味・特技欄もたくさん書きました。未経験者の私にできるアピールはこれだけです。

しばらくして1つ目の調剤薬局の方は近所の人が採用されたというのを聞きました。自転車通勤なので交通費がかからない人だったそうです。

結果から言うともちろん病院の方もだめだったんですが、丁寧な手紙が入っているのを見て気持が和らぎました。

今回は医療事務の経験者がたくさん応募してこられたので又機会があれば応募してくださいと簡単に書けばこういった内容が書かれてありました。

実は私の趣味と院長の趣味が一緒だったことも分かりました。不採用だったとはいえびっしり書いた履歴書で少しは効果があったんだなと思いました。

これを糧に、履歴書を書くのもこれからは全力を尽くそうと思いました。

やはり経験が1番ということが分かりました。パートでもいいから、運よく採用されて調剤薬局で経験を積むことから始めたほうがいいと思います。

未経験でいきなり正社員というのは甘かったかもしれません。

17.実務につかなかったけど役に立っている資格

通信講座を始める前から現在も、仕事をずっと続けていたので、調剤薬局に就職できなくても生活は十分できています。

調剤薬局に事務員として働きたい気持ちは当時はまだありました。

しかし、最初に応募した2件以降、これならいいかな?と思える求人情報がない時期が続きました。

だんだんその方面に行く気持ちもなくなってきていたのも事実です。求人情報もたまにしか見なくなりました。

そのうち他の資格を取得して別の仕事を探すことにしました。

調剤薬局事務は人気がある資格です。ということは、持っている人がたくさんいるということで、競争率が高くなると考えるのが当然です。

パートとしてだったら、選り好みしなければ、栄えている町ならば、事務員を募集している調剤薬局がたくさんあると思います。

就職までのことを考えて資格を選ばなければいけなかったことを当時は反省しました。

それ以上に私は意欲、自信、野望を得たことに満足しました。調剤薬局事務の通信講座を受けなかったら今の自分はありません。当時反省はしましたが、今では全く後悔はしていません。

大学受験以来勉強なんて一生しないとまで思っていたのが、今でも毎日勉強しています。人間日々進歩しなければ生きている価値はない、と思い込んでいます。

考えが変わらない限り、時間があれば少しでも興味がある資格にチャレンジしていきたいです。

結局、私は調剤事務管理士として実務に就かなかったですが、間接的にこの資格が私の役に立っていることになります。

立派な資格を有していることに変わりはありません。その証拠というわけではありませんが、私の楽しみにしていることを書きます。

私は大工をしているんですが、新しい現場に入るときはまず元請け業者から、入場に際しての教育を受けます。

その時に労働者名簿を書きます。名前・住所・生年月日・健康診断の結果、そして工事に利用する資格・免許(私は2つ持っています)等々。

さらに私は資格・免許欄に余白があれば“調剤事務管理士”と書いています(もちろん全く関係ありませんよ)。

それを見た同僚たちは「なにそれ?」という反応をします。私の自慢の資格です。