10.標準管理規約の勉強(マンション管理士合格体験談)
マンション管理士試験の花形と言いますか、毎年、非常に多くの問題が出題されるのが標準管理規約という分野です。
この分野からは、全50門中毎年7問前後が出題されます。
標準管理規約は難易度としては決して難しい分野ではありませんが、これは裏を返すと他の受験生にとっても得点ポイントであるということを意味していますので、取りこぼしを行うことのないよう注意して下さい。
標準管理規約というのは、国土交通省が平成16年に作成・公表している一般的なマンションにおける管理規約(ルール)の雛形であり、多くのマンション管理組合では実際にこの雛形を基にして管理規約を作成しています。
管理規約というのはいわばマンションにおける憲法であり、マンションで暮らす人々はこれを遵守した生活を行わなければなりません。
このように考えていくと、マンション管理士試験における出題数が非常に多い理由が自ずと分かってくるのではないかと思います。
標準管理規約の勉強は、テキストに書いていることをそのまま知識として正確に覚えることが中心となります。
この分野の勉強を行うに際しては、自分がマンションの理事長になったという擬似プレイを連想して、公平・公正に物事を決めていくためには、管理組合という組織はどのようにあるべきかということを考えながら学習すると、自ずと答えが導き出せることが多いですし、何より退屈せずに勉強を行うことができます。
例えばマンションの廊下に手すりを設置するバリアフリー工事を行う場合、普通決議(過半数の賛成)でOKなのか特別多数決議(頭数および議決権総数の4分の3以上の賛成)が必要なのかということが実際の設問として問われる場合があります。
大してお金がかかる訳でもなく、マンションにとってプラス以外の影響は何もない工事で、決議要件を厳しくする必要もないだろうというのが普通の考え方だと多くの人は感じることでしょう。
従ってこれは普通決議でOKというのが正答となるのですが、こうやって理事長になったつもりで遊びながら勉強をしていくと、無理なく興味をもって、勉強を続けることができます。
そして試験に合格した後は、実際にマンションの理事長になって、マンションの機能の維持・向上に励んで頂けたら、本当に周りの人にも喜ばれることでしょう。
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